Trick or Treat?
日本で育った私には映画でしか聞いた事の無い台詞だった。この台詞で1番印象にのこっている映画はクリントイーストウッドとケビンコスナー主演の「パーフェクトワールド」だろう。かなしいけど大好きな映画♡
それはいいとして、今年はじめて30にして私もTrick or Treatをした。アメリカにきてから、コスチュームパーティーとか友人たちとTrick or Treatにきた子ども達にキャンディをあげたりしたり、ハロウィーンの写真を撮ったりした事はあったが、Trick or Treatをしたのはじめて。大学時代は学校側の官庁街/ビーコンヒル高級住宅地でキャンディ配り、最近は仕事場側のボストン、サウスエンド高級住宅街でキャンディ配り、今年はドーチェスター家の側でTrick or Treat ;D
高級住宅街でのハロウィーンは、とにかく華やかだ。一軒一軒の家の外装が、お金をかけたであろう、華やかなハロウィーン仕立ての外装となり、ほぼ全ての家々、家族がこのハロウィーンの行事に参加して、配られるキャンディも豪華で、子ども達の仮装も凝っている。その為、高級住宅地(特にサウスエンド)では、地域以外からもたくさん子どもが集まり、日本の花火大会の露店なみに騒々しくなる。まあ、それはそれで楽しいのだが、一軒一軒の家にいきベルを鳴らして「Trick or Treat?』とやっていた私が昔みた映画のドキドキ感は半減だと思う。
さて今年はうちのルームメートが通っている近所の教会で午後5時から7時までハロウィーンパーティーが有るというので、いってみた。パーティーはまあ、ふつうの屋内のダッタと思う。ただ大人も子どもも仮装していた、というところだろう。(ちなみに私は簡単に仮装するものがなかったので、真っ赤な口紅と目のまわりに黒いシャドーとライナーをいれ、黒い服にデコレーション用のクモの巣わたをつけていったら、蜘蛛女?ときかれたので、そういうことにしておいた。)
パーティーは終わったあと、会場となった友人達の教会の片付けを手伝い、7時半くらいに教会をでて、家にむかって歩いていたら、教会のパーティーにいたデービッドというお父さんの家族と近所の子たちのTrick or Treatに偶然出くわした。一緒に言っていい?ってドキドキしながら聞いてみたら、快くおkしてくれたので一緒にいった。デービットの家族は10歳まえのにぎやかな女の子2人と10歳くらいの男のこの4人家族だ。おかあさんは亡くなっている。ヘロインで亡くなった、ということは近所の人たちはみんなしっていることで、残念ながら、このあたりではそんなに珍しい事ではないらしい。デービッドは子ども達のために良い父親で有りたいと、望みながら、彼女の死を自分のせいだと、して自責の念に苦しんでいるんだ、と昔ルームメ―トが教えてくれた。私の住むドーチェスター市は高級住宅地街とは一遍代わり治安があまりよくないので、ハロウィーンは子ども達の夜の外出になることも重なり、Trick or Treatもそんなに盛んではない。それでもそんなことは気にもせずに子ども達は電気のついている家を見つけると、元気に突進していき、ベルをならして、Trick or Treat? という。場合によっては「もうキャンディなくなっちゃった』とか、「うち、ハロウィーンやらないから」と断られているが、めげない。そんななかでもサウスエンドのようにデコレーションのある家や、おばあちゃんがニコニコ玄関なの前にいすを出して座ってキャンディを配っている家もある。近くのコンビニや、はたまた酒屋さんにいってまでTrick or Treatしてビーフジャーキーをもらってこどもたちも嬉しいそうだ。お菓子だけじゃなくて、子ども達は仮装して、お洒落なブーツをはいていたばっかりに転んで、泣いたり、はしゃいで夜道をはしっておこられたりにぎやかな一行だった。いろんな形、いろんなハロウィーン。私の初めてのTrick or Treatだった。